Google Workspaceと個人のGoogleアカウントの違い|何ができて何が変わる?

「Google Workspace」と聞いても、ふだん使っているGmailやGoogleドライブと何が違うのか、いまいちピンとこない…そのように思ったことはありませんか?
実際、どちらもGoogleのサービスで、共通して使える機能も多いため、違いがわかりづらいかもしれません。
そこで本記事では、Google Workspaceと個人のGoogleアカウント(無料プラン)で使えるサービスや機能の主な違いを整理してご紹介します。
切り替えを検討している方の判断に役立てていただければ幸いです。
Google Workspaceとは?

Google Workspace(旧G Suite)は、GmailやGoogleドライブ、カレンダー、Google MeetなどのGoogleサービスを、ビジネス向けに強化した有料サービスです。
最大の特徴は、企業や組織向けに設計されている点です。
たとえば、独自ドメインのメール(例:info@会社名.com)を使えたり、ユーザーやデータの一括管理、セキュリティ設定などが可能です。
Google Workspaceと個人のGoogleアカウントの違い
Google Workspaceと個人のGoogleサービスとの主な違いは以下の通りです。
項目 | Google Workspace | 個人のGoogleアカウント |
---|---|---|
対象 | 企業・組織向け | 個人利用 |
メールアドレス | 独自ドメイン(@yourcompany.com) | @gmail.com |
Googleドライブ ストレージ容量 | プランによって増量可 (30GB~無制限) | 15GB(無料) |
管理機能 | 管理者による一括管理が可能 | 自己管理のみ |
Google Meetの機能 | 録画・大規模会議など高度な機能 | 最大100人、録画不可 |
セキュリティ | 高度な管理・監査機能付き | 基本的なセキュリティのみ |
Google Workspaceを導入することで変わること
Google Workspaceに切り替えることで、仕事用に特化した便利な機能が使えるようになり、日々の業務がスムーズになります。
たとえば、次のような部分が便利になります。
Google Workspaceでは、会社名や屋号を含んだ独自ドメインを使えるため、信頼性の高いメール運用が可能です。
仕事用とプライベートの明確な切り分けができます。
個人アカウントは15GBまで無料で利用できますが、Google Workspaceではプランに応じて30GB〜無制限まで拡張できます。
チームドライブでのファイル管理や、ユーザーごとに大容量ストレージを活用でき、業務データの整理も簡単です。
個人アカウントは録画や大人数での会議機能が制限されますが、Workspaceではビジネス用途に適した会議環境が整っています。
オンライン会議が快適に行えるようになります。
管理者が複数のアカウントやファイルのアクセス権限を一括管理できるため、チーム全体の情報統制がしやすくなります。また、情報漏洩リスクも軽減できます。
Google WorkspaceのGmailでは以下のような便利な機能が利用できます。
- 文書作成をサポートする提案機能
-
Google Workspaceでは、AIアシスタント「Gemini」を使って、メールの下書きを自動生成したり、文面の改善・トーン調整の提案を受けることができます。
簡単な指示で自然な文面が作れるため、メール対応が効率化されます。
- 差し込み機能(スプレッドシート連携)
-
Gmailの下書きに、スプレッドシートから宛先や名前などの情報を差し込むことができます。
差し込み後、複数の宛先にメールを一括送信することができます。
1通1通の内容を個別化できるため、営業メールや通知メールなど繰り返し作業の自動化に役立ちます。
Google Workspaceのスプレッドシートでは、以下の機能が追加されます。
- 承認機能
-
スプレッドシートに対し、承認者を指定してレビュー・承認プロセスを設定できます。資料チェックなどに活用されています。(Googleドキュメントも同様)
- タイムラインビュー
-
日付付きデータを、ガントチャートのような形式で可視化できます。
プロジェクトの進行状況やタスク管理に便利です。
- 条件付き通知
-
特定のセルが更新されたり、設定した条件に一致した際に、自動的にメール通知を送ることができます。
詳細については以下をご覧ください。
個人事業主でもGoogle Workspaceを使える?
Google Workspaceは法人でなくても利用できます。
個人事業主やフリーランス向けには「Google Workspace Individual」という専用プランが用意されています。
このプランは、ひとりでビジネスを行っている方向けに設計されており、最小限の構成で必要な機能を手軽に使えるのが特長です。
以下のような機能が含まれています:
- 独自ドメインは使わず、@gmail.comのままで高度な機能を追加可能
- 予約スケジュール機能(クライアントが空き時間を自動で確認して予約可能)
- ビデオ会議の強化、ビジネスメールのサポートなどが含まれます
一方で、通常のビジネスプラン(StarterやStandardなど)は独自ドメインのメールアドレスを使う前提のため、企業やチーム利用に向いています。
IndividualとBusinessプランの主な違い
比較項目 | Google Workspace Individual (個人事業主向け) | Business Starter/Standard (法人向け) |
---|---|---|
独自ドメイン | ❌ 利用不可(@gmail.com のまま) | ✅ (例:info@会社名.com) |
ストレージ容量 | 15GB (無料アカウントと同様) | 30GB~2TB (プランによる) |
予約スケジュール機能 | ✅ | ✅ (Business Starterを除く) |
共有ドライブ | ❌ 非対応 | ✅ 対応(チームでの管理に便利) |
管理コンソール(Admin) | ❌ 利用不可 | ✅ 管理者による一括制御可 |
各プランの比較詳細については以下をご確認ください。
Google Workspaceの料金プラン(概要)
Google Workspaceには、利用規模や目的に応じて複数の料金プランが用意されています。
以下の表は、主要プランの料金と機能をまとめたものです。
(料金は税込みで表示)
機能 | Individual | Business Starter | Business Standard | Business Plus | Enterprise |
---|---|---|---|---|---|
料金 (月額/ユーザーあたり) | 1,243円 | 1,045円 | 2,090円 | 3,300円 | 要問い合わせ |
料金 (年間契約/月払い) | 1,038円 | 880円 | 1,760円 | 2,750円 | 要問い合わせ |
主な機能 | ビジネス向けレイアウト 予約スケジュール 24時間ビデオ会議と録画 標準セキュリティ | カスタムメール 30GBストレージ 最大100名ビデオ会議 標準セキュリティ | 全機能+2TBストレージ 予約スケジュール 最大150名ビデオ会議と録画 高度なセキュリティ | 全機能+5TBストレージ 予約スケジュール 最大500名ビデオ会議と出欠確認 強化されたセキュリティとコンプライアンス | カスタマイズ可能 無制限ストレージ(応相談) 予約スケジュール 最大1000名ビデオ会議 最上位セキュリティと管理機能 |
ストレージ (ユーザーあたり) | 15GB | 30GB | 2TB | 5TB | 要問い合わせ |
ビデオ会議の参加人数 | 最大100名 | 最大100名 | 最大150名 | 最大500名 | 最大1,000名 |
独自ドメイン | 利用不可 | 利用可能 | 利用可能 | 利用可能 | 利用可能 |
詳細はGoogle Workspace の料金プランをご確認ください。
Individualプランはこちらをご確認ください。
まとめ
Google Workspaceでは、独自ドメインの利用や高機能なビデオ会議、大容量ストレージ、管理機能など、ビジネスに必要な機能が揃っています。
利用規模や業務スタイルに応じて、最適なプランを選ぶことで、業務に生産性を上げることができます。
なお、Google Workspaceには14日間の無料トライアルがあるため、一度試してみるのもおすすめです。
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