スプレッドシートで重複データを抽出する方法|関数と条件付き書式の活用

前回の記事では、重複データを削除する方法をご紹介しましたが、今回はスプレッドシートで重複データを抽出する方法をご紹介します。

関数はデータの自動抽出を行いたい場合に、条件付き書式は視覚的にデータを確認したい場合に便利です。

目次

関数を使った重複データの抽出

関数を使った重複データ抽出の主な方法
  • 重複データ行をすべて表示させたい場合:
    • FILTER() 関数と COUNTIF() 関数の組み合わせ
  • 重複データを一度だけ表示したい場合:
    • UNIQUE() 関数と FILTER() 関数の組み合わせ

関数を使って重複データを抽出する方法は主に2つあります。

①重複データ行をすべて表示する関数(FILTERとCOUNTIFの組み合わせ)

数式の例:

=FILTER(A2:A, COUNTIF(A2:A, A2:A) > 1)

A列の中で重複しているすべてのデータが表示されます。

この数式では、COUNTIF 関数を使用して各セルの値が何回出現しているかを確認し、その出現回数が 1 より大きい場合に FILTER() 関数で抽出します。

すべての重複した行を表示したい場合に便利です。

重複データを一度だけ表示する関数(UNIQUEとFILTERの組み合わせ)

数式の例:

=UNIQUE(FILTER(A2:A, COUNTIF(A2:A, A2:A) > 1))

重複しているデータ(例: 「ノートパソコン」「キーボード」「モニター」)をそれぞれ一度だけ表示します。

FILTER() 関数で重複データを抽出し、その後 UNIQUE() 関数で重複したデータを一度だけリストにします。

重複データの種類だけを把握したい場合に便利です。

各データの重複回数を表示させたい場合

重複回数を表示する数式の例:

=ARRAYFORMULA(IF(C2:C <> "", COUNTIF(A:A, C2:C), ""))

C列で表示されている各データがA列に何回出現しているかをD列に表示します。

これで重複データの種類とその出現回数を確認できます。

条件付き書式を使った重複データの色付け

重複データを視覚的に見つけたい場合は条件付き書式が便利

STEP
データ範囲を選択

重複を見つけたいデータ範囲を選択します。

STEP
条件付き書式を開く

メニューから「表示形式」→「条件付き書式」を選択します。

(右クリックメニューでも「条件付き書式」を選択できます。)

STEP
カスタム数式を選択

条件付き書式設定ルールで「カスタム数式」を選択し、次の数式を入力します。

数式の例(A列をチェックする場合):

=COUNTIF(A:A, A1) > 1
STEP
目的の色を選択して完了

目的の色を選択して「完了」をクリックします。

まとめ

スプレッドシートで重複データを抽出する方法として、関数、条件付き書式を使った方法などがあります。

よりカスタマイズが必要な場合にはGoogle Apps Script (GAS) を使って重複データを抽出することもできます。

それぞれの目的に応じて使い分けると便利です。

  • 関数:自動で重複をフィルタリングしたいとき
  • 条件付き書式:視覚的に確認したいとき
  • GAS:カスタマイズした処理が必要な時

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