Googleスプレッドシートでセル内の改行を基準にデータを分割する方法|SPLIT関数を活用

Googleスプレッドシートで、セル内に改行(\n)を含むデータを、改行ごとに分割したいと思うことはありませんか?

例えば、以下のような場合

  • 複数の項目が1つのセルにまとまっていて見づらい
  • 改行ごとに別のセルに分けて整理したい
  • 手作業でコピーペーストするのは大変

スプレッドシートには、「テキストを列に分割」 という機能がありますが、改行(\n)では分割ができません。

そこで、SPLIT関数を使い、セル内の改行を基準にデータを簡単に分割する方法をご紹介します。

目次

完成イメージ

  • SPLIT関数を使えば、改行を基準にデータを分割できる
  • =SPLIT(対象のセル, CHAR(10))の数式で横方向に分割(列方向)

SPLIT関数でセル内の改行を分割

今回使用するSPLIT関数 は、指定した区切り文字(カンマ、スペース、改行など)でセルの内容を分割し、横方向(列方向) に展開する関数です。

SPLIT関数の基本構文

=SPLIT(対象のセル, 区切り文字)
  • 対象のセル → 分割したいデータが含まれるセル
  • 区切り文字 → どの文字で分割するか(カンマや改行など)

改行を基準に分割するには、CHAR(10) を指定します。
CHAR(10) は改行を表します。)

(参考)他の区切り文字で分割
使いたい区切り文字関数の例
カンマ(,=SPLIT(対象のセル, ",")
スペース( =SPLIT(対象のセル, " ")
セミコロン(;=SPLIT(対象のセル, ";")

SPLIT関数は、改行以外の区切り文字でも分割が可能です。

横方向に分割する数式

改行でセルを分割する数式(分割したいセルがB2の場合)

=SPLIT(B2, CHAR(10))
  • CHAR(10) は改行(\n)を表します。
  • セルB2のデータを改行ごとに分割し、横方向(列方向)に展開します。
STEP
分割したいセル(例:B2)を確認

今回の例では、対象のセルをB2とします。

STEP
任意のセル(例:D2)に、以下の数式を入力
=SPLIT(B2, CHAR(10))
=SPLIT(対象のセル, 区切り文字)

数式を入力してB2セルのデータを改行ごとに分割します。

STEP
結果の出力:横方向に分割

対象のセルに3行の改行がある場合、3列に分割して表示されます。

縦方向に分割する数式

通常、SPLIT関数は横方向(列方向)に展開されますが、TRANSPOSE を組み合わせると縦方向(行方向) に変換できます。

改行でセルを縦方向に分割

=TRANSPOSE(SPLIT(B2, CHAR(10)))
  • TRANSPOSEで行と列を入れ替えます。

縦方向の分割結果

縦方向に分割の問題点

・複数のセルに適用させるのが面倒

例えば、ノートPCのデータが3行に展開されたとします。

次のスマートフォンの詳細を分割するには、ノートPCの3行分の下に別途数式を入力する必要があります

データごとに手動で数式を追加するのは面倒で、大量のデータには適していません。

そのため、縦方向に分割する場合はGoogle Apps Script (GAS) を使った方法が便利です。

まとめ

SPLIT関数を使えば、改行を基準にセルを簡単に分割できます。

=SPLIT(対象のセル, CHAR(10)) を使うことで横方向への分割が完了します。

TRANSPOSEを組み合わせて縦方向への分割もできますが、データが増えると手動で数式を入力する手間が増えます。

そのため、次回の記事ではGASを使って「選択範囲のデータを改行ごとに縦方向にセル分割する方法」 をご紹介予定です。

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