スプレッドシートで重複データを簡単に削除する方法｜関数を使わずに処理

スプレッドシートを使用していると、データの重複が気になることはありませんか？

特に大量のデータを扱う場合、重複データが混在していると整理が大変になります。

Googleスプレッドシートには、重複データを管理するための数式（例えば UNIQUE() 関数）を使う方法もありますが、もっと簡単に重複を削除できる「データクリーンアップ」という便利な機能が用意されています。

今回は、この「データクリーンアップ」機能を使って、関数を使わずに重複データを簡単に削除する方法をご紹介します。

完成イメージ

重複データ削除前

重複データ削除後

Googleスプレッドシートには、「データクリーンアップ」という便利な機能があります。

この機能を使うことで、スプレッドシート内の重複データを簡単に削除することができます。

「データクリーンアップ」－「重複を削除」

「重複データの削除」機能は、メニューから選択してクリックするだけで重複を削除できます。

数式（例えば UNIQUE() 関数）を使う場合と比べて、操作が簡単で分かりやすいのがメリットです。

以下は「重複データ削除」の手順です。

STEP

データの選択

重複を削除したいデータ範囲を選択します。

STEP

「重複を削除」を開く

スプレッドシートの上部メニューから「データ」→「データ クリーンアップ」→「重複を削除」を選択します。

STEP

重複の確認と削除

「重複を削除」ウィンドウが表示され、分析する列を選択します。

特定の列を選んで、どの列で重複を確認するかを指定します。

また、複数の列を選択した場合、それらの列の組み合わせで完全に一致する行のみが重複として削除されます。

これにより、より詳細に条件を指定して重複データを整理することが可能です。

必要に応じて「データにヘッダー行が含まれている」を選択し、設定を調整します。

その後、「重複を削除」をクリックして重複行を削除します。

STEP

結果の確認

重複行が削除され、データを整理できます。

「クリーンアップの候補」を使った重複削除

「クリーンアップの候補」機能は、データの品質を高めるために、重複や空白など改善が必要な部分を自動的に提案してくれる便利な機能です。

重複しているデータを手動で確認しながら削除できるため、重要なデータを誤って削除するリスクを減らしつつ、効率的にデータを整理できます。

以下は、「クリーンアップの候補」を使った重複削除の手順です。

STEP

データの選択

重複を削除したいデータ範囲を選択します。

リスト全体や特定の列を選びます。

STEP

「クリーンアップの候補」を開く

上部メニューから「データ」→「データ クリーンアップ」→「クリーンアップの候補」を選択します。

この操作により、選択したデータの中から重複を見つけるための画面が表示されます。

STEP

重複の確認と削除

重複している行の候補が表示されます。

重複の候補にカーソルを合わせると、対象の行が色付けされ、どの行が重複しているかを視覚的に確認することができます。

削除の前に対象データを確認できるため、誤って必要なデータを削除するリスクを減らせます。

それぞれの行を確認し、「削除」をクリックすることで、重複行を削除します。

STEP

結果の確認

データの整理後に、全体を再度確認し、正しく削除されたかをチェックします。

重複を削除したい場面での使い分け

データを削除したい場面によって「重複を削除」、「クリーンアップの候補」を使い分けできます。

「重複を削除」

完全に一致する重複データを効率的に削除したい場合に使用します。

• 重複データを一括で削除したい場合
  • 顧客リストや商品リストなどで、同じ内容が繰り返し登録されている場合には「重複を削除」を使用して重複データを一括削除し、整理できます。

「クリーンアップの候補」

データ全体の品質を向上させたい場合に使用します。

例えば、次のような場合に適しています。

• 重複が完全に一致している場合
  • 重複が完全に一致するデータを見つけて修正したいときに使用します。
    
• 似ているデータを見つけて修正したい場合
  • データのわずかな違いや誤りを修正し、データの一貫性を保ちたい場合に適しています。
    
• 手動で削除の判断をしたい場合
  • クリーンアップの候補機能では、重複しているすべてのデータを自動で削除するのではなく、表示される候補を確認しながら、必要なものだけを手動で削除することが可能です。

「重複を削除」は重複している行をすばやく削除するのに最適です。

一方、「クリーンアップの候補」は、必要なものだけを手動で削除したい場合や、データの形式の違いやわずかな誤りを修正し、データを一貫した状態に保つのに役立ちます。

目的に応じて適切に使い分けることで、データ整理の効率と精度を高めることができます。

数式（UNIQUE() 関数など）を使った重複削除が効果的な場面

数式を使った重複データの削除は、以下のような場面で使うと効果的です。

• 動的なデータ管理が必要な場合
• 自動化したい場合
• 元データを変更せずに重複を管理したい場合
• フィルタリングや分析用のデータ抽出を行う場合
• 複数の条件に基づくデータ抽出が必要な場合

動的なデータ管理が必要な場合:

• UNIQUE() 関数を使うと、元のデータが変更されるたびに自動的に重複が除去されて、最新の結果を取得できます。
• 常に最新の重複のないデータリストを維持できます。
• 定期的にデータが追加される商品リストや顧客リストの重複を自動で管理したい場合に便利です。

自動化したい場合:

• データの更新を手動で繰り返すのではなく、自動で整理したいときに数式が有効です。
• スプレッドシート内で数式を設定しておけば、新しいデータを追加するだけで自動的に重複のないリストを作成できます。
• 手間を省いてデータ整理のプロセスを効率化できます。

元データを変更せずに重複を管理したい場合:

• データクリーンアップ機能を使うと元のデータが直接変更されますが、UNIQUE() 関数は新しいセルに重複のないリストを生成するため、元データに影響を与えません。
• 元データの安全性を保ちながら重複データを整理したい場合に非常に有効です。

フィルタリングや分析用のデータ抽出を行う場合:

• UNIQUE() 関数は、重複を除去した一時的なデータセットを作成するのに便利です。
• このようなデータセットは、後続のデータ分析やフィルタリングに使うことができます。
• 特に、重複のないデータを元にグラフを作成したり、ピボットテーブルで集計したりするときに役立ちます。

複数の条件に基づくデータ抽出が必要な場合:

• 数式を組み合わせることで、単純な重複除去以上の柔軟なデータ抽出が可能になります。
• FILTER() 関数と組み合わせることで、特定の条件を満たすデータのみを重複なく取得することもできます。
• 目的に応じて必要なデータを柔軟に管理できます。

まとめ

今回は、Googleスプレッドシートの「データクリーンアップ」機能を使って重複データを削除する方法についてご紹介しました。

この機能を活用することで、スプレッドシートの整理を簡単に行うことができます。

「クリーンアップの候補」を使うことで特定の重複データを視覚的に確認して削除できますが、重複データが多く、特定の条件に基づいた削除が必要な場合には、Google Apps Script（GAS）を使ったアプローチが便利です。

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