Gemini CLI を試してみた結果|できたこと・上手くいかなかったこと

前回の記事では、Googleの新しいAIツール「Gemini CLI」のインストール手順についてご紹介しました。
今回はその続きとして、実際にGemini CLIを使ってパソコン上のファイル整理などの作業自動化を試した結果をご紹介します。
Gemini CLIでできたこと

シンプルな作業はサクッと実行
「デスクトップに『テスト用フォルダ』を作成してください」と日本語で入力
→ 問題なくフォルダが作成されました。
「デスクトップ上の画像ファイルをすべて『テスト用フォルダ』に移動してください」と指示
→ 希望通り画像ファイルが移動
日本語でそのまま伝えられるので、スムーズに進められます。
なお、Gemini CLIでできることとして、主に以下があります。
- テキストの生成、要約、翻訳
(文章を自動でまとめたり、英語に翻訳したり - 質問応答、アイデア出し、ブレインストーミング
(企画やアイデアの壁打ちにも) - コード生成
(プログラミングコードのアイデア出しなど) - 特定の情報からの洞察抽出
(大量のテキストデータからポイントを抽出) - Web検索による情報の収集
(ネットから最新情報を調査)
また、以下のような操作はGemini CLI 単体ではできません。
- ファイルをPDFに変換
(Gemini CLIはAIアシスタントであり、専用のファイル変換機能はありません) - ファイルを開いて直接編集
(Gemini CLIはアプリを操作するのではなく、指示や整理をAIがサポートする仕組みのため、WordやExcelファイルを直接編集することはできません。)
Gemini CLIを試してできなかったこと・つまずいたポイント
「「テスト用フォルダ」内の画像ファイルを日付ごとにフォルダを作って分類してください」と入力
→ 完了しましたとなるものの
その後はエラーが発生。フォルダは作成されませんでした。
今回試したGemini CLIの操作内容
デスクトップ上にフォルダを作成
一度に複数のフォルダを作る場合など、効率よく作業できます。

パソコン画面下にある「スタート」から「ターミナル」または「PowerShell」を検索します。
表示された「開く」をクリックします。

ターミナル画面でgemini
と入力するとGeminiが起動します。
ターミナル画面で以下を入力
gemini

Geminiが起動したら、たとえば次のように入力します。
デスクトップに「テスト用フォルダ」を作成してください。

Geminiが「テスト用フォルダ」を作成する前に、実際にパソコン上で操作を行ってよいか確認する画面が表示されます。
この画面では「Allow execution?(実行を許可しますか?)」と聞かれるため、上下キー(↑↓)でリストから許可内容を選びます。
はじめて使う時は「Yes, allow once(今回だけ許可する)」で内容を確認しながら進めた方が安全です。
選択できたら、Enterを押します。
- Yes, allow once(今回だけ許可する)
→ この作業(フォルダ作成)の1回だけ実行を許可します。
セキュリティ的に安心したい場合や、毎回確認したい方はこの選択がおすすめです。 - Yes, allow always “mkdir …”(今後もこのコマンドは常に許可する)
→ 今後、同じような指示については自動で許可されます。
何度も同じ作業を繰り返す場合はこちらを選ぶと毎回の確認が省けます。 - No (esc)(実行しない)
→ この操作をキャンセルします。
はじめて使うときや、内容を確認しながら進めたい場合は「Yes, allow once」
繰り返し同じ操作をするなら「Yes, allow always ‘mkdir …’」で確認を省略

デスクトップ上にフォルダが作成されます。
もし作成したフォルダがすぐに表示されない場合は、デスクトップを再読み込み(右クリック→最新の情報に更新)をお試しください。
指定したフォルダにファイルをまとめて移動
フォルダの詳しい場所が分からなくても、フォルダ名で指示すればカンタンに移動できます。

ターミナル画面で、Geminiに「○○にあるファイルをすべて△△フォルダに移動してください」のように日本語で入力します。
入力例:
デスクトップにある画像ファイルを「テスト用フォルダ」に移動したい場合
〇〇にある画像ファイルをすべて「テスト用フォルダ」に移動してください。
(〇〇には移動元のフォルダ名やパスを入れます)
Geminiが移動内容を確認し、提案→許可後に実行されます。

Geminiへの指示が完了すると、指定したフォルダ内にファイルがまとめて移動されます。
日付ごとにフォルダを分けて画像ファイルを整理
試したところ、今回はエラーで日付毎に整理できませんでした。
Gemini CLIを使えば「画像を日付ごとに自動でフォルダ分けしたい」といった操作も日本語で指示できるようなので試したところ、「実行完了しました」と表示されてもフォルダが作成されず、整理もされませんでした。
その後も何度か試してみましたが、日本語フォルダ名が原因とのことでGeminiが代わりの提案をしてくれましたが、その方法もエラーとなりました。
ですが、今後のアップデートや別の環境では動作する可能性もあるため、指示内容を参考までに記載します。((後日、うまくいった場合は記事を更新予定)

ターミナルで、「〇〇内の画像ファイルを日付ごとにフォルダを作って分割してください」と日本語で入力します。
入力例
「テスト用フォルダ」内の画像ファイルを日付ごとにフォルダを作って分類してください。
Geminiが指示
内容を確認し、提案→許可後に実行されます。

本来であれば、ここで実際にフォルダ分けができているかを確認します。
ただ、今回は何度かコマンドや指示を繰り返し試してみたものの、エラーが続き、フォルダが自動で分けられることはありませんでした。
エラーが発生すると、Geminiがその都度提案や確認をしてくれるのですが、何度やっても結果が変わらず、リクエスト回数も消費してしまいます。
今後のアップデートや動作環境の違いによっては、うまく整理できる場合もあるかもしれません。
まとめ
Gemini CLIは、ターミナル画面から「やりたいこと」をそのまま日本語で伝えてAIにサポートしてもらえるツールです。
難しいコマンドやプログラムが分からなくても使えるので、パソコン内の整理やそれ以外の用途もラクにできそうです。
ただ、エラーが続くと作業が思うように進まないこともあるため、今後のアップデートや改善に期待しながら、少しずつ試していくのが良さそうです。
リリースされたばかりの新しいツールなので、色々と試しながら活用方法を見つけるのが良さそうですね。
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